Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

茶の間日記

だって、ぼくのだもん。」

「そうだよ、ぼくのだもん。だけど、悪いことだったの?」

一本くぎをさすように聞くと、夏樹はちょっと考えたあげく、

「うん。」

と、うなずく。家々のあかりが目立ち、もう夜露がおりてきたようだ。

茶の間日記

――米を買う。五升、七百五十円なり。

ゆうべのことである。夕食のあとかたづけをしていた音枝は、びっくりしてふりかえった。突然進君にささやかれたからである。

「おねがいします――」

水道の音ではいってこられたことさえ気がつかなかった音枝は、一種のきまり悪さで赤くなり、思わず身がまえながら、

「なんです。猫のように――」

進君は耳のうしろをかきながら、

「すみません。おねがいがあるんです。」

「わたしに?」

わざと大きな声を出すと、彼は安江の部屋に気をおく様子で、また耳のうしろに手をやり、

「米、買ってください。」

小ずるい顔で笑う。音枝はそれを、これまでにもよくあった、彼の配給米を、代金立替でとっておいてくれという意味にとり、たとえ四日分にしろ今日きたばかりじゃないかという顔をした。しかもつい今のさき、彼の帰ったのをみて部屋へとどけたばかりだ。