Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのくにとたろう
雪の国と太郎
小川 未明
Lesen Sie 雪の国と太郎 (ゆきのくにとたろう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.581 Zeichen · 8 Bildschirme
「おい、おまえがたは、よく太郎とけんかをしたが、太郎は、もういなくなったぞ。」
その男の人はいいました。子供らは顔を見合って、
「小父さん、太郎くんは、どこへいったのだい。」
その見なれない男に聞きました。
「どこへいったか私も知らない、太郎は遠くへいってしまったんだ。」
と、その男はいいました。
子供らは不思議でならなかったのです。しかるに一日、雨が降ってその明くる日はいい天気になったときに、雪の上は鏡のように堅く凍って、どこまでも渡ってゆくことができました。村の子供らは、ちょうど日曜日であったから、みなうちつれ合って、歌いながら雪の野原を越えて、はるかかなたに海の見える方までやってきたのでした。すると、かなたには灰色の海が物悲しく見えて、その沖の方は暗くものすごかったのでありました。
「ああ、これは太郎の吹いていたハモニカだ。こんなところに落ちていたよ。」
といって、乙は雪の上に落ちていたニッケル製のハモニカを拾い上げました。それはいつか太郎が吹いているのを見て覚えがあるのでした。
「どうして、こんなところに落ちていたろうね。」
と、丙がいいました。
「きっと太郎は海のあっちへいって、自分の味方を連れてくるんだろう。