Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆきのくにとたろう
雪の国と太郎
小川 未明
Lesen Sie 雪の国と太郎 (ゆきのくにとたろう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.581 Zeichen · 8 Bildschirme
はるかなそりの跡
はるかなそりの跡
この村には七つ八つから十一、二の子供が五、六人もいましたけれど、だれも隣村の太郎にかなうものはありませんでした。太郎は、まだやっと十二ばかりでした。けれど力が強くて、年のわりあいに体が大きくて手足が太くて、目が大きく円くて、くるくるとちょうど、わしの眸のように黒くて光っていました。
だから、この村の子供はだれも太郎とけんかをして勝ち得るものはありません。みな太郎をおそれていました。
「今日君は太郎を見たかい。」
と、甲がいいました。
「僕は見たよ。」
と、丙が答えました。
「なにもしなかったかい。」
と、甲が丙を見て問いました。
「遠くだったから、なんにもしなかったよ。僕は急いで帰ってきたよ。」
と、丙が答えました。
「明日も学校へゆくときには、みないっしょにゆこうよね。そうすれば太郎がきたってだいじょうぶじゃないか。」
と、乙がいいだしました。
「しかし君、太郎は強いんだよ。」
と、丙がいいました。
「だってみんなでかかれば太郎一人なんか負かしてしまうね、僕は足を持ってやる。」
と、乙が力んでいいました。
「僕はぶってやるよ。」
丙がいいました。
「僕は雪の中へうずめてやろう。