Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいねん
青年
Lesen Sie 青年 (せいねん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.670 Zeichen · 246 Bildschirme
「そりゃあ、そんな神のようなものが有るとも無いとも、誰も断言はしていません。しかし批評の対象は神のようなものではありません。人間です」
「人間は皆地獄を買うのかね」
「先生。僕を冷かしては行けません」
「冷かしなんぞはしない」大石は睫毛をも動かさずに、ゆったり胡坐をかいている。
帳場のぼんぼん時計が、前触に鍋に物の焦げ附くような音をさせて、大業に打ち出した。留所もなく打っている。十二時である。
近藤は気の附いたような様子をして云った。
「お邪魔をいたしました。又伺います」
「さようなら。こっちのお客が待たせてあるから、お見送りはしませんよ」
「どう致しまして」近藤は席を立った。
大石は暫くじっと純一の顔を見ていて、気色を柔げて詞を掛けた。
「君ひどく待たせたねえ。飯前じゃないか」
「まだ食べたくありません」
「何時に朝飯を食ったのだい」
「六時半です」
「なんだ。君のような壮んな青年が六時半に朝飯を食って、午が来たのに食べたくないということがあるものか。嘘だろう」
語気が頗る鋭い。純一は一寸不意に出られてまごついたが、主人の顔を仰いでいる目は逸さなかった。純一の心の中では、こういう人の前で世間並の空辞儀をしたのは悪かったと思う悔やら、その位な事をしたからと云って、行きなり叱ってくれなくても好さそうなものだと思う不平やらが籠み