Japanische Klassiker mit Furigana
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こくしかんさつじんじけん
黒死館殺人事件
小栗 虫太郎
Lesen Sie 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 296.741 Zeichen · 584 Bildschirme
この事件を解決するためには、まずあの頑迷な甲羅を砕く必要があるのだ」
「すると、扉の窪みは」
「二二が五さ。あれは、この扉の陰険な性質を剔抉している。また、それと同時に水の跡も証明しているんだ」まさしく仰天に価する逆転だった。グワンと脳天をドヤされたかのように茫然となった二人に、法水はさっそく説明を始めた。「水で扉を開く。つまり、この扉を鍵なくして開くためには、水が欠くべからざるものだったのだ。ところで、最初それと類推させたものを話すことにしよう。マームズベリー卿が著わした『ジョン・デイ博士鬼説』という古書がある。それには、あの魔法博士デイの奇法の数々が記されているのだが、その中で、マームズベリー卿を驚嘆させた隠顕扉の記録が載っていて、それが僕に、水で扉を開け――と教えてくれたのだ。勿論一種の信仰療法なんだが、まずデイは、瘧患者を附添いといっしょに一室へ入れ、鍵を附添いに与えて扉を鎖さしめる。そして、約一時間後に扉を開くと、鍵が下りているにもかかわらず、扉は化性のものでもあるかのように、スウッと開かれてしまう。そこでデイは結論する――憑神の半山羊人は遁れたり――と。