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Japanische Klassiker mit Furigana

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こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lesen Sie 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 296.741 Zeichen · 584 Bildschirme

Aozora Bunko

儂は相続管理人に指定されているとは云い条、本質的には全然無力な人間にすぎんのですよ」

「では、遺産の配分に預かる人達は?」

「それが奇怪な事には、旗太郎様以外に、四人の帰化入籍をされた方々が加わっております。しかし、人員はその五人だけですが、その内容となると、知ってか知らずか、誰しも一言半句さえ洩らそうとはせんのです」

「まったく驚いた」と検事は、要点を書き留めていた鉛筆を抛り出して、

「旗太郎以外にたった一人の血縁を除外しているなんて。だが、そこには何か不和とでも云うような原因が……」

「それがないのですから。算哲様は津多子様を一番愛しておられました。また、その意外な権利が、四人の方々には恐らく寝耳に水だったでしょう。ことにレヴェズ様のごときは、夢ではないかと申されたほどでした」

「それでは田郷さん、さっそく押鐘博士に御足労願うことにしましょう」と法水は静かに云った。「そうしたら、幾分算哲博士の精神鑑定が出来るでしょうからな。では、どうぞこれでお引き取り下さい。それから、今度は旗太郎さんに来て頂きますかな」

真斎が去ると、法水は検事の方へ向き直って、

「これで、二つ君の仕事が出来た訳だよ。