Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こくしかんさつじんじけん

黒死館殺人事件

小栗 虫太郎

Lesen Sie 黒死館殺人事件 (こくしかんさつじんじけん) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 296.741 Zeichen · 584 Bildschirme

Aozora Bunko

といったん法水は失望したように呟いたが、その口の下から、両眼を輝かせて、「オヤ妙な転換があるぞ。元来この一句は、水精よ蜿くれ――なんですが、これには、女性の Undine に us をつけて、男性に変えてあるのです。しかし、これが何から引いたものであるか、御存じですか。それから、この館の蔵書の中に、グリムの『古代独逸詩歌傑作に就いて』かファイストの『独逸語史料集』でも」

「遺憾ながら、それは存じません。言語学の方は、のちほどお報せすることにいたします」と鎮子は案外率直に答えて、その章句の解釈が法水の口から出るのを待った。しかし、彼は紙片に眼を伏せたままで、容易に口を開こうとはしなかった。その沈黙の間を狙って熊城が云った。

「とにかく、易介がその場所へ行ったについては、もっと重大な意味がありますよ。サァ何もかも包まずに話して下さい。あの男はすでに馬脚を露わしているんですから」

「サァ、それ以外の事実と云えば、たぶんこれでしょう」と鎮子は相変らず皮肉な調子で、「その間私が、この室に一人ぼっちだったというだけの事ですわ。しかし、どうせ疑われるのなら、最初にされた方が……いいえ、たいていの場合が、後で何でもないことになりますからね。