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Japanische Klassiker mit Furigana

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こくびゃくストーリー

黒白ストーリー

杉山 萠円

Lesen Sie 黒白ストーリー (こくびゃくストーリー) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.356 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

――8――

床の上にペタリと坐った。頭を抱えた。

久四郎と私服巡査が扉を開いて這入って来た。眼の前に徳市が坐っているので驚いて後退りをした。

久四郎は私服巡査に札を見せた。

この通り贋せもので……

この男が共犯なので……

徳市は縮こまった。

私服巡査は徳市の両手を捉えて手錠をかけた。

立て……

徳市は老人のように頭を下げて腰をかがめて歩き出した。

外へ出ると私服巡査は徳市を突き飛ばした。

こっちだ……

――8――

徳市は警察に来るとすっかり酔いが醒めた。

警視と警部と私服巡査の三人が徳市を取り巻いた。

王冠堂の番頭久四郎は証人として傍に居た。

警部がボロボロの十円札と受取証と指環のサックを突き付けて徳市を訊問した。

徳市はメソメソ泣きながらも何もかも白状した。

津島商会は……

金杉橋停留場の近くです……

警官連は顔を見合わせた。

警視は呼鈴を押して一人の警部と三人の私服巡査を呼んで何事か命令を下した。

四人の警官は自動車に乗って去った。

徳市はそのまま留置所に入れられた。

番頭久四郎は一枚の名刺を出して警部に渡した。

これは主人の名刺で御座います……