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Japanische Klassiker mit Furigana

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くろネクタイぐみのましゅ

黒襟飾組の魔手

山本 周五郎

Lesen Sie 黒襟飾組の魔手 (くろネクタイぐみのましゅ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.299 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

深夜の魔の二時

龍介は遠慮もなくいう「その癖いつも失敗するんだがなあ……」

「失敬なことを云うな、それじゃ君はこん度の黒襟飾組の事件が解決できるかね」桂河探偵ぷんぷん怒っている。龍介は平然としていった。

「僕ですか、ああ僕なら明日の午後二時までに、黒襟飾組を全部一網打尽に捕縛するつもりですよ」

それを聞くと、桂河探偵は腹を抱えてわはははははと笑った。そこで龍介も負けずにわはははははと笑った。

深夜の魔の二時

十二時を打った。

子爵と探偵と龍介は書斎に入った。卓子の上へ頸飾を出しておくかおかないかについては大分争いがあった。探偵は出さない方がよいといった。龍介は出しておく方がよいと主張した。頸飾が出してないと見れば奴等は、本当に一家を残らず惨殺するかも知れない。

「いや、探偵の責任としても、頸飾を出しておくことは反対だ」桂河探偵は最後まで頑張った。

しかし子爵が自分で頸飾を出してきて、それを卓子の上へおいた。

「こうしておけば、万一頸飾は奪われても皆の命には別条はないから」

と、子爵がいった。

子爵と探偵は、頸飾のおいてある卓子を間に向合って坐った。龍介は窓際の長椅子に腰かけて、窓硝子に身を、もたせかけていた。