Japanische Klassiker mit Furigana
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くろネクタイぐみのましゅ
黒襟飾組の魔手
山本 周五郎
Lesen Sie 黒襟飾組の魔手 (くろネクタイぐみのましゅ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.299 Zeichen · 27 Bildschirme
探偵大に怒る!
龍介はつづける。
「伯父さんと桂河探偵は一時にお茶を飲んだ。それから十分ばかり経つと、疲れが出てうつらうつらと甘睡んだ、二時を打つ時計の音ではっと眼が醒めると、西側の壁に朱色の文字が書附けてあった――そうでしょう」
「そのとおりだ、全部その通りだ」
「さあこれが薬です、良い匂いのする薬ですよ。これを嗅げばあなたの頭痛はすぐ良くなります。でねえ伯父さん、今晩もう一度同じようなことがあります。そしたら明日いよいよ僕が出掛けてきますよ。明日こそ僕と黒襟飾組とが、頸飾を中心に一騎討を始めるんです」
「今夜はきてくれんのかね龍介」
子爵は心細そうである。
「今夜はいけません、今夜は休養です、今夜は休養です」
そして、悠々として出て行った。
家へ帰ってみると、文子からの手紙がきていた。
明けて見ると、ただ簡単につぎの文字が書いてあった。
横浜市海岸通りマキシム倉庫八番
「よし、これですっかり揃った」
龍介はそう呟いて机に向かった。
探偵大に怒る!
さていよいよ八月十八日の夜、若林子爵家の書斎で、龍介と子爵は黒襟飾組から送られた最後の脅迫状を読んでいた。
最後の警告。我等は今十八日深夜二時、貴家書斎にて黄色金剛石頸飾を受取らんとす。