Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くろネクタイぐみのましゅ

黒襟飾組の魔手

山本 周五郎

Lesen Sie 黒襟飾組の魔手 (くろネクタイぐみのましゅ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.299 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

闇に躍る怪しの影

そして、

「昨夜の事件について御意見を伺いたくてきたが、お留守故帰る」と、置き手紙を残して事務所を立ち去った。

自動車へ乗った龍介は運転手に、

「大急ぎ! 警視庁へやってくれ給え※(感嘆符二つ、1-8-75)」と、命じた。

警視庁で一時間ばかりなにか調物をした龍介は、ふたたび子爵邸にあらわれた。子爵はあわてて、

「ああ良いところへきた。龍介ご覧、また朱色の脅迫状がやってきたよ」

出されたのは同じ黒の封筒。見ると、中には朱書きで、

警告第二。我等は再び今十六日深夜二時貴家書斎に現わるべし、しかして西側の壁に朱色の証拠を残すべし、もしこの事を警察に告ぐる時は一家残らず惨殺すべきもの也。

黒襟飾組主領

「ふん、なかなかやるな、畜生※」

龍介はそう呟いて、脅迫状を戻すと、また何もいわずに、とっとと書斎をとび出した。

闇に躍る怪しの影

拳骨壮太が、大きな拳骨を振りながら、どすんどすんと足音を響かせて龍介の家へやってきたのは、その日の暮方であった。

「坊っちゃん、お手紙を頂きました。何か御用だそうですね」

「気をつけ給え壮太君、こん度坊っちゃんなんていったらそれっきりだ。それで友達の縁を切るから、そのつもりでいてくれ給えよ!」