Japanische Klassiker mit Furigana
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あなたもわたしも
あなたも私も
久生 十蘭
Lesen Sie あなたも私も (あなたもわたしも) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.405 Zeichen · 263 Bildschirme
原子力委員会の裏付けがあったので、この石が苗木の谷から出たという確証があれば、一鉱区五万ドルで買ってもいいという買手がついた……」
由良があとをひきとった。
「一鉱区、五万ドルとして、三百五十万ドル、十二億六千万円……ね?」
「七十鉱区だから、そういう計算になりましょう」
由良がグイと背筋をたてた。あばれだすときの癖なので、なにを言うつもりなのかと、サト子は遠くから叔母の顔を見まもった。
「それを、あたしとサト子とで糶るわけ?」
「私としては、だれに売ったっていいのだが、あなたを除外するとおさまらないでしょうから、こんな余計なこともするんです」
「そんなら、オプションなんか、することはないわ。父の遺言どおりに、そっくりサト子にやったらいいじゃありませんか」
一座が、しんとした。どこかで鶯が鳴いている声が聞えた。
「坂田さんはひとが良いから、父の妄想をいたわってやる気で、一ドルも払ったのでしょうが、あたしは父を愛していないし、ムダなことは大きらいだから、ただの十円だって出したくはありませんね」
有江が、つぶやいた。
「水上が、なぜ長女に遺産を譲りたがらなかったか、ミイにも、よくわかったよ」