Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme

Aozora Bunko

まさか、そいつを持ってかれはしないだろうな。一刻も早くたしかめたかった。はやる心を、波子の手前、おさえていると、

「ないわよ」

と言って、波子のほうが、その地袋に顎を向けて、

「あけてごらんなさい」

「なんだって……」

ころがるように飛んで行って、その小さな袋戸棚をあけて、

「ない!」

尻餅をついたのは、われながら醜態だった。

「そりゃ、ないわよ」

面白がるみたいに波子は言った。薄ら笑いを浮べている波子を見ると、俺はかっとなった。

「なにすんのよ」

俺は波子に飛びかかって、その頸を両手でしめあげている自分に気づいた。そんな自分に俺は恐怖を覚えたが、当の波子の顔には恐怖はない。思わず手をゆるめた俺の耳に、このとき波子はこう言うではないか。

「あたしがちゃんと隠しといたから大丈夫」

「どこへ隠したんだ」

俺の手は波子の二の腕をつかんでいた。

「あぶないとこだったわ」

俺に腕をつかませたまま、波子は半開きの地袋に眼をやって、

「昨日、この部屋の掃除をしてたら、そこに変なものがあるんで、何かしらと?」

「あけて見たのか」

もちろん、ピストルを裸でおいたわけではない。

「びっくりしちゃった」