Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おとうさんのみたにんぎょう

お父さんの見た人形

小川 未明

Lesen Sie お父さんの見た人形 (おとうさんのみたにんぎょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.705 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

「来年の春は、また南の方へ、航海するだろう。そのとき、あの港へ寄ったら、町のあの古道具屋へいってみる。そして、まだ、人形が売れずにいたら、きっと買ってきてあげよう。それは、いい人形だったよ。その人形を、欲しいと思ったら、早く、病気をなおさなければなりません。」と、お父さんはいわれたのです。

「お父さん、もっと、そのお人形のことをくわしく話してくださらない? そのお人形のあった町は、どこの港のどんな家でしたの……。」と、娘はいろいろにたずねました。

お父さんは、くわしく、お人形について話しました。また、その港の景色や、街の有り様や……小路の角には、たばこ屋があって、果物屋があって、赤い旗の立っている酒場のあることも、話しました。

「どうか、そのお人形が売れずにいるように、わたし、祈っているわ。」と、娘は、希望にかがやいた目を上げて、窓から見える青い空を仰いだのです。

娘の病気は、なかなかなおりませんでした。医者は、来年の春にもなって、暖かくなったら、快い方に向かうであろうが、それまで、大事にしなければならないといいました。お父さんは、娘の身の上を気遣いながら、また、航海に出かけることになったのです。