Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふしぎなひと

ふしぎな人

江戸川 乱歩

Lesen Sie ふしぎな人 (ふしぎなひと) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N4. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N4 · Einstieg · moderne Kanji und Kana · 44.138 Zeichen · 89 Bildschirme

Aozora Bunko

二十めんそうのおくの手

二十めんそうのおくの手

二十めんそうが負けたのです。負けたとわかると、かれは、いきなり、まどのところへとんでいって、にげ出そうとしました。

「はははは。二十めんそうくん、だめだよ。この家のまわりは、おおぜいのけいかんが取りまいているのだ。とても、にげ出せやしないよ」

明智たんていは、けんを前につきながら、へやのまん中に立って、さもゆかいそうにわらうのでした。

二十めんそうは、まどから、にわをながめました。向こうの木の間に、けいかんが、ふたり、三人、四人と、見はっているのが見えます。

「ちくしょう、すっかり手が回ったな。明智くん、さすがにきみは、ぬかりがないねえ。だが、おれは、いつでも、さいごのおくの手が用意してあるんだ。おれは、にげ出してみせるぞ」

二十めんそうは、さけぶようにいったかと思うと、ぱっとまどにとびつくと、いきなり、空中に向かってとび上がりました。

すると、ふしぎふしぎ、二十めんそうのからだは、すうっと、空中に上がったまま、落ちてこないではありませんか。二本の足が、まどの上の方に、ぶらんぶらんと、ゆれているのです。

明智たんていは、まどにかけよって、外をのぞきました。