Japanische Klassiker mit Furigana
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
Lesen Sie ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.567 Zeichen · 212 Bildschirme
こういう思いが私から死に対する痛切な感じを奪っている。あたかも「死」という運命が自分の上にはかかっていないかのように。結局私は「死」に対して何の準備も覚悟もできていない。「死」をほんとうにまじめに考えることさえもしないらしい。
しかし私がもう五十年生きることは確実なのか。私が明日にも肺病にかかるかも知れない事は何ゆえに確実でないのか。――私は未来を知らない、死の迫って来る時期をも知らない。「きっと永生きする、」というのはただ私の希望に過ぎないのだ。虫のいい予感に過ぎないのだ。それに何ゆえ私は「死」を自分に近いものとして感じないか――そもそも感じたくないのか。
「人はすべて死刑を宣告せられている、ただ死刑執行の日がきまらないだけだ」という言葉がある。これは Man is mortal を言い換えたに過ぎないが、しかし特に私の胸を突く。そうだ、ただ日がきまらないだけだ。死の宣告はもう下っている。私たちはのんきにしていられるわけのものではない。私たちは生きている一日一日を感謝しなければならない。そうして充実した気持ちで生を感受し生を築かなくてはならない。