Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
マリア・バシュキルツェフのにっき
マリア・バシュキルツェフの日記
宮本 百合子
Lesen Sie マリア・バシュキルツェフの日記 (マリア・バシュキルツェフのにっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.569 Zeichen · 24 Bildschirme
では、弁解の余地のない芸術家としての低さを示している。彼らは、「マリア・バシュキルツェフの日記」に目をとおしながら、一人の女としてのマリアは全然理解しなかった。驚くべき芸術的才能をもって僅か二十四歳で死んだロシアの貴族の娘マリアの、独特な色の焔のようであった性格の美しさ、面白さ、苦悩の真実さ、矛盾の率直さが、まるでつかまれていない。つまり人及び芸術家が魅力を感じるべき点がことごとくゆがめられて通俗なロマンスとなっているのである。
例えばマリアが病気になっている。しかも大変わるくなっている。それを知っているのは、彼女を魂から愛している老家庭医のワリツキイ博士だけであるように映画では説明されていて、そこで観客の眼に涙を誘う道具だてがされているのだが、実際の生活の中でマリアは、自分の病気がわるくなるより四年も前に、この「天使のような」ワリツキイ、生きていたら、どんなにか彼女の最後の力となったであろうワリツキイに死なれている。マリアの肺が両方とも腐りはじめていることを知っていたのは、本当はマリア自身だけなのであった。それから、彼女の身のまわりを世話していたロザリイという召使と。