Japanische Klassiker mit Furigana
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モスクワいんしょうき
モスクワ印象記
宮本 百合子
Lesen Sie モスクワ印象記 (モスクワいんしょうき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.941 Zeichen · 42 Bildschirme
こうもりをさした人が通った。市民ルイバコフの台所ではさぼてんが素焼の鉢の中で芽をふき、赤い前かけの女中ナーデンカはパン粉をこねている。下宿人、ミハイル・ゲオルクヴィッチ、いつもきっちりしたなりをして革の時計紐をそった胸につけているが、タシケントにある家屋の買いてを見つけることは不可能になった。彼の子を一人持った女が千三百ルーブリの扶助料不払いに対してミハイル・ゲオルクヴィッチを訴え、法廷はタシケントの家を差押えた。室にあるトルコ刺繍も四百ルーブリではなかなか売れない。
二人の日本女は海のあるレーニングラードへ出発するだろう。
附記 新しいロシアに就ては未だ沢山書きたいことがあるし、又書かなければならない事がある。モスクワ生活の印象としてもこれは一部分だ。芝居のことその他は続編として別に書きたいと思っている。(五月三十日前後から、モスクワに白パンが無くなった。天候は不順で寒い。)
〔一九二八年八月〕