Japanische Klassiker mit Furigana
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おりき
三好十郎の仕事 第二巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第二巻 (おりき) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.279 Zeichen · 238 Bildschirme
青年 (ケースを百姓の手の上にのせて)おばあさん使って下さい。
百姓 だども……へえ……こんなみごとなものを、俺が貰うなんて、へえ、とんでも無え!……第一、そんな、わけが無えだから――
青年 いいんです!(押返すのを無理に握らせる)貰って下さい。……わけは無い事は無いんです。(微笑)……実は、休暇をいただいて、東京に出ても、親戚がチョットと友達が一人二人あるきりで、親も兄弟も無し……急に、母の亡くなった所に来て見る気になりました。……子供らしいと人が聞くと笑うでしょうが……笑われても、いいんです。無性に、ただ母の事を思い出して、もう一度、最後に――いえ、――とにかく、そんな気で山を越えながらも、なにか、甘えているような……そいで、あなたに逢った。……母が私を此処に連れて来て、あなたに引合わせてくれた……そう言ったような……なにか、これでいいと言う気がしました。
百姓 さうかえ……うむ……おふくろさんを、そんなに、なあ……(もう涙ぐんでいる。涙でケースがよく見えないので指で眼尻を拭く)
青年 (微笑)それから、なんだか、ひどく安心しました。……帝国、万才だと思いました。