Japanische Klassiker mit Furigana
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かかこうしゅ
中国の怪談(二)
田中 貢太郎
Lesen Sie 中国の怪談(二) (かかこうしゅ) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.926 Zeichen · 225 Bildschirme
判官は黒い頭巾をつけて緑の袍を着ていた。
「曲者をひっ捕えてまいりました」
捕卒の一人は後退する彭を判官の前へ引き据えた。彭はどんな目にあわされることかと思って生きた心地がしなかった。判官はその容をにくにくしそうに見おろしていたが、何を考えたのか急に眼を瞠るとともに急いで堂の上からおりてきた。
「貴君は私の恩人だ、これはあいすまんことをした弁解がない」
判官は急いで彭を縛った縄を解いたが、彭にはその意味が判らなかった。
「私はいつか貴君に助けられた者だ」
彭は女から舅さんは蟹の王であると言われたことを思いだした。彭はふと気が注いた。彼はある日、友人と二人で南屏へ遊びに行ったが、帰ってくるとすぐ近くで網を曳いている舟があった。ちょうど網があがったところであったから、どんな魚が捕れるだろうと思って、中腰になって網の中を覗いた。網の中にはおおきな甲羅をした蟹が入っていて、それが紫色の鋏をあげて逃げようとでもするように悶掻いていた。彼にはこれまで曾て一度も見たことのない蟹であった。彼は何かしらそれに神秘を感じたので、放してやろうと思って網舟の傍へ自分の舟を持って行かした。