Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
成程そうかと、杜も思った。彼は間もなくかの貴公子に別れ、清州へ行って呉という役人の家に足をとどめていると、ある日、ひとりの旅人が一匹の猴を連れて城内に入り込んだという報告があった。
「それは世間に名の高い大泥坊だ」と、呉は言った。「まず何げなく、人の家を訪問して、家内の勝手を見さだめて置いて、夜になってから其の猴を放して盗みを働かせるのだ。大方おれの所へも来るだろうから、その猴めを奪い取って、世間のために害を除かなければならない」
翌日になると、果たして呉に面会を求めに来た者がある。杜がそっと隙き見をすると、彼はまさしく先日の貴公子で、きょうも猴を連れていた。呉は面会して、かれと一緒に飯を食って、その席上でかの猴を貰いたいと言い出すと、彼も初めは堅く拒んだ。
「呉れるのが嫌ならば、ここでその猴の首を斬ってみせろ」と、呉は言った。
呉は同知という官職を帯びて、大いに勢力を有しているので、彼も強いて争うわけにも行かなくなったと見えて、結局渋々ながらその猴を呉に譲ることになった。呉は謝礼として白金十両を贈った。
貴公子は帰るときに猴にむかって、なにか蛮語で言い聞かせて立ち去った。