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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme

Aozora Bunko

長慶の初年に、その寺中に住む人で毎夜門外の宿舎に眠るものがあった。彼はある夜、寺の西の軒から一つの物が雲に乗るように飄々と飛び去って、渭水の方角へむかったかと思うと、その夜半に再び帰って来たのを見たので、翌日それを寺僧に語ると、僧もすこぶる不思議に思っていた。

それからまた五、六日の後、村民の斎に呼ばれて、寺中の僧は朝からみな出てゆくと、その留守の間にかの土龍の姿が見えなくなったので、人びとはまた驚かされた。

「たとい土で作った物でも、龍の形をなす以上、それが霊ある物に変じたのであろう」

こう言っていると、その晩に渭水の上から黒雲が湧き起って、次第にこの寺をつつむように迫って来たかと見るうちに、その雲のあいだから一つの物が躍り出て、西の軒端へ流れるように入り込んだので、寺の僧らはまた驚き怖れた。やがて雲も収まり、空も明るくなったので、かの軒の下にあつまって瞰あげると、土龍は元の通りに帰っていたが、その鱗も角もみな一面に湿れているのを発見した。

その以来、龍の再び抜け出さないように、鉄の鎖をもって繋いで置くことにした。旱魃のときに雨を祈れば、かならず奇特があると伝えられている。