Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう
中国怪奇小説集
岡本 綺堂
Lesen Sie 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 179.458 Zeichen · 363 Bildschirme
門の外は嶮しい峰つづきで、眼さきも見えない闇夜にはどこへ追ってゆくすべもない。夜が明けても、そこらになんの手がかりも見いだされなかった。
※(「糸+乞」、第3水準1-89-89)の痛憤はいうまでもない。彼はこのままむなしく還らないと決心して、病いと称してここに軍を駐め、毎日四方を駈けめぐって険阻の奥まで探り明かした。こうしてひと月あまりを経たるのち、百里(六丁一里)ほどを隔てた竹藪で妻の繍履の片足を見付け出した。雨に湿れ朽ちてはいたが、確かにそれと認められたので、※(「糸+乞」、第3水準1-89-89)はいよいよ悲しみ怒って、そのゆくえ捜索の決心をますます固めた。
彼は三十人の壮士をすぐって、武器をたずさえ、糧食を背負い、巌窟に寝ね、野原で食事をして、十日あまりも進むうちに、宿舎を去ること二百里、南のかたに一つの山を認めた。山は青く秀でて、その下には深い渓をめぐらしていた。一行は木を編んで、嶮しい巌や翠い竹のあいだを渡り越えると、時に紅い衣が見えたり、笑い声がきこえたりした。
蔦かずらを攀じて登り着くと、そこには良い樹を植えならべて、そのあいだには名花も咲いている。