Japanische Klassiker mit Furigana
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『ケプロン・くろだのこうそう』について
中谷宇吉郎集 第八巻
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎集 第八巻 (『ケプロン・くろだのこうそう』について) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.890 Zeichen · 178 Bildschirme
バターの洪水
しかも魚がどれも皆非常に元気で、身体にこけの生えているような奴が、一匹もいない。この水族館は、私のお気に入りの場所で、もう三回も行ったのだから、大ていの魚とは、もうお馴染になっている。三尺の鰊も、もちろんお馴染の中の尤たるものである。
ところが、先日フィルド博物館という、自然科学と人類学との博物館へ行ったら、とんでもない魚がいた。もっともこれは水族館ではないので、魚の標本は全部剥製になっているのであるが、その中に、長さ六尺近い大きい青魚が、壁の正面にかかっていた。形が鰊に似ているので、何だろうと思って、名札を見たら、ヘリングと書いてあるので、ひどく驚いた。
ヘリングと鰊とが同じものかどうかは、専門家の人にきいてみなければ分らないが、非常に似たものにはちがいないであろう。とにかくアメリカには、長さ六尺の鰊がいるということは、私も初めて知ったが、鰊の本場の北海道の方の中にも、御存じない方が多いだろうと思って、ちょっとお知らせする。
バターの洪水
アメリカでは、時々思いがけないものが、生産過剰になって、政府が大いに面喰うことがあるらしい。その一つの例は、最近のバターの洪水である。