Japanische Klassiker mit Furigana
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くさかようこのたんじょうとしぼう
久坂葉子の誕生と死亡
久坂 葉子
Lesen Sie 久坂葉子の誕生と死亡 (くさかようこのたんじょうとしぼう) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.580 Zeichen · 16 Bildschirme
久坂葉子は、病気以後、わずかに活躍した。詩の朗読会なるものをおっぱじめ、それは、失敗に終ったけれど、一カ月の間はいそがしく専念した。さて、VILLONの、「華々しき瞬間」、の問題にかえろう。この小説が、確かに、久坂葉子を死亡させなければならないと強いたのである。多くの人の批評(酷評)がこたえて私は、小説を書くことを断念しようと思ったのではない。私は、大へんな苦しみでこの作品を書きあげたことが馬鹿々々しくなったのである。たしかに、白紙の原稿用紙にむかう時は、書かなければおさまらない衝動にかられる。短いものを、一息に、その衝動の引力でもって書いてしまうこともある。今迄、私の多くの作品は、そんな状態でうまれた。安産であった。出来たての子が阿呆にしろ善人にしろ安産であった。しかし、「華々しき瞬間」に於いては、すこぶる難産であったのだ。難産して生まれたものは、大きなあやまちのしろ物であったのだ。どうして、苦しんでまでして書かなきゃならないのか、もう私は意地をはるのをよそう。私はこの道に才能がないことをはっきり知ったようだ。どんなに苦心をして作ったものでも、その作品が駄目な場合、その苦心は無駄骨折なんだ。