Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごかいのまど
五階の窓
国枝 史郎
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.651 Zeichen · 16 Bildschirme
そこでひろめ屋を抱き込んだってわけさ。先回りをしてちらしをもらい、これだけの文句をしたためて、ひろめ屋のやつに小銭をくれ、自分はどこかに隠れていておれが通ったとき合図をしたものさ。そこで、ひろめ屋め、このちらしをおれに渡したというものさ。脅しておれに手を引かせよう、こう思ったに相違ない。だが、慌てて書いたとみえ、書体がちっとも変わっていない。まずい字だなあ、気の毒なくらいだ。こんなまずい字を書くやつは新聞記者以外にはありゃあしない。……おれはどこまでもつけていくよ)
だが、そいつは失敗であった。
彼が字面を調べている間に、艶子の姿が見えなくなった。
そこは折悪しく十字路であった。
(おれに身体が四つあるなら、四方に向かって飛んでいくのだがどうもいけない、一つしかない。一つの身体をもてあましているのだ、四つもあってたまるものか)
長谷川はそこで厳粛になった。
(しかし、結局おれという人間も、トリックに引っかかったというものだな。積極的には手を引かなかったが、消極的には手を引いたんだからなあ)
尾行を断念することにした。止むを得ざるの断念なのである。
(艶子はちょっと奇麗な娘だ。