Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じんがいまきょう

人外魔境

小栗 虫太郎

Lesen Sie 人外魔境 (じんがいまきょう) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.384 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

と、はじめて折竹がその問題に触れたのだ。

「といってだよ、たとえば、水棲人といえるものになって沼の底へはいったにしろ、もう三上は到底生きちゃいまい」

「ええ、何のこった※(疑問符感嘆符、1-8-77)」とカムポスは煙にまかれたように、

「君はよく、水棲人というと笑ったじゃないか。人間の三上がどうして沼の底へ入りそして生きられるか――君に、それが分ったのかね」

「分ったかもしらん。あれは、君はともかくジメネスも見ている。僕は、水棲人が実在するものとして、考えている」

その奇怪きわまる折竹の言葉が、それから十日ばかり後に実現することになった。それまでも、あるいは地震計を据えて微動のようなものを計ったり、土人に、オムブのような浮く樹を運ばせては、いくつも沼地に投じ足掛りをつくっていた。目標は、カムポスが三上に会った地点――五本の大蕨。なお、それに加えて千フィートあまりの、藤蔓が三人分用意されている。

「これから、僕ら三人は沼の底へ、もぐってゆく」

と、指令をいうような沈痛な語気の折竹に、ロイスもカムポスも唖然となってしまった。泥亀でさえ、精々十尺とはもぐれまい。