Japanische Klassiker mit Furigana
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ひかりとかぜとゆめ
光と風と夢
Lesen Sie 光と風と夢 (ひかりとかぜとゆめ) von Nakajima Atsushi (中島 敦) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.032 Zeichen · 158 Bildschirme
家畜の宰領をしているラファエレに、現在の頭数を聞いて見たら、乳牛三頭、犢が牝牡各一頭ずつ、馬八頭、(ここ迄は聞かなくても知っている。)豚が三十匹余り。家鴨と※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)とは随処に出没するので殆ど無数という外はなく、尚、別に夥しい野良猫共が跋扈している由。野良猫は家畜なりや?
五月××日
街に、島巡りのサーカスが来たというので、一家総出で見に行く。真昼の大天幕の下、土人の男女の喧騒の中で、生温い風に吹かれながら、曲芸を見る。これが我々にとっての唯一の劇場だ。我々のプロスペロオは球乗の黒熊。ミランダは馬の背に乱舞しつつ火の輪を潜る。
夕方、帰る。何か心怡しまず。
六月×日
昨夜八時半頃ロイドと自室にいると、ミタイエレ(十一・二歳の少年召使)がやって来て、一緒に寐ているパータリセ(最近、戸外労働から室内給仕に昇格した十五・六歳の少年、ワリス島の者で英語は皆目判らず、サモア語も五つしか知らない。)が、急に変な事を言出して気味が悪い、と言った。何でも、「今から森の中にいる家族の者に逢いに行く。」といって聞かないのだそうだ。「森の中に、あの子の家があるのか?」