Japanische Klassiker mit Furigana
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ちよこ(さん)
千世子(三)
宮本 百合子
Lesen Sie 千世子(三) (ちよこ(さん)) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.906 Zeichen · 54 Bildschirme
私は美くしさの中に生きてその中に葬られるんだと思ってます、
又それを望んでますもの。
千世子は興奮した眼つきをして云った。
私はね、
こんな事を云って居る時はいつでも何か大きなものの「ふところ」の中に居る様な気がして居るんですよ。
そして力強い希望と喜びが、美くしさ、と云うものの中から私の処へ来るんです。
美くしさを間違なく感じ得られる事をほんとうに私はどれだけ感謝して居るんだか。
篤は驚かされて千世子の顔を見て居た。
自然の美くしさを云う時千世子の興奮するのは常の事で奇麗な言葉のつながりを誦す様に云っていろいろの事をはなした。
「悲しみが喜びと云うものよりも微妙なものだと云うけれ共、自然の中の美くしさはそれと同じです。
ねえそうじゃあありませんか、
世の中の人が十分の九十九まで自然の美くしさを非難したり馬鹿にしたって私だけはほんとうに二心のない忠臣で居られる。
私が或る時は守ってやり又或る時は守られる事が出来るまで私と自然の美くしさは近づいて仲よしで居る事が出来る。
こんな事も云った。
篤はのぼせた様な千世子の頬と赤い若々しい唇を見ながら云った。