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Japanische Klassiker mit Furigana

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なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lesen Sie 南国太平記 (なんごくたいへいき) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 493.291 Zeichen · 991 Bildschirme

Aozora Bunko

この間の死の区別は如何」

「はい」

「はい、では、判らぬ。徒らに、死ぬ覚悟だけなら、匹夫、婦女子にでもできるぞ」

小太郎は、俯向いて、耳から、首筋まで、赤くなっていた。

「剣客の覚悟、士の用意と、遊冶郎の情死との間に、如何の差かある?」

「はい」

「判らぬか」

小太郎は、黙っていた。判るようでもあり、判らぬようでもあった。ちがうと思えたし、同じようにも思えた。

(死ねばいい。死ぬ覚悟で、働く!)

と、思った時

「判らぬか」

「はい」

「莫迦っ」

その声は、達人の気合と同じように、頭の中へ、胃の中へ、鉄刀を突き通すように、鋭く響くもので、同時に一つの力として、身体を、圧倒するようにも響くのであったし、身体も、心も、ちぢみ上って、固くなる鋭さをもっていた。

「生とは、徒らの生でなく、死とは、徒らに、犬死することではないぞ。死とは、自棄自暴して、生を断つことではなく、永劫の命、来世の生のために、喜んで赴くの心だ。死の覚悟とは、絶望しての覚悟でなく、十方を通貫して、転変自在の意じゃ。内外打成一片にして、善なく、悪無し。千刀万剣を、唯一心に具足して、死生を超越す。これが、士の、剣客の、生死の覚悟じゃ。