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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんどくこう

単独行

加藤 文太郎

Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

それから四、五時間もたった頃、僕は突然われにかえった。気がついてみると、やっぱり僕は三ツヶ谷の直下で倒れていたのだった。空はもうからりと晴れ上ってすばらしいお天気になり、暖かい太陽が斜め上に赫々と輝いていた。そのときの僕は嬉しさのあまりこおどりした。唄を歌った、力一杯どなってもみた。そして更正の喜びにひたったのだった。もちろんあたりの懐しい山も谷もすべて、僕の蘇ったのを見て、一層晴やかな顔を見せてくれた。だからもう僕は迷い廻ることはなく、スキーを履くと一直線に昨日のコルへ下って行った。

そしてコルに着いたときは、こんなところで迷っていたとは思えないのだった。例の昨日の田圃だと思った木の無い谷では、すでに山猟師がやってきて兎狩をしているのだった。エホーと声をかけてみたが、彼等は狩に夢中になっているらしく返事はなかった。それからしばらく国境尾根をたどり、長いゆるい斜面をまっすぐに北へ向って辷って行った。その後二つの浅い谷を越すのに、空腹のため相当時間がかかったが、なんなく菅原の村までスキーを履いて降ることができた。もちろん村の近く急斜面では転んでばかりいたが、嬉しくてスキーをぬぐことができなかった。