Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
さてかくいう単独行者はいかにして成長してきたか、もちろん他の多くのワンダラーと同じく生来自然に親しみ、自然を対象とするスポーツへ入るように生れたのであろうが、なお一層臆病で、利己的に生れたに違いない。彼の臆病な心は先輩や案内に迷惑をかけることを恐れ、彼の利己心は足手まといの後輩を喜ばず、ついに心のおもむくがまま独りの山旅へと進んで行ったのではなかろうか。かくして彼は単独行へと入っていったのだが、彼の臆病な心は彼に僅かでも危険だと思われるところはさけさせ、石橋をもたたいて渡らせたのであろう。彼はどれほど長いあいだ平凡な道を歩きつづけてきたことか、また、どれほど多くの峠を越してきたことか。そして長い長い忍従の旅路を経てついに山の頂きへと登って行ったに違いない。すなわち彼こそは実に典型的なワンダラーの道を辿ったものであろう。かくの如く単独行者は夏の山から春―秋、冬へと一歩一歩確実に足場をふみかためて進み、いささかの飛躍をもなさない。故に飛躍のともなわないところの「単独行」こそ最も危険が少ないといえるのではないか。
つぎに私自身の冬山単独行をかえりみると、昭和三年二月の氷ノ山々群に始まり、翌四年一月夏沢温泉から八ヶ岳への登頂、つづいて冷泉小屋から乗鞍に登り、二月には一ノ俣の小屋から槍ヶ岳に、三月には弘法小屋から