Japanische Klassiker mit Furigana
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たんどくこう
単独行
加藤 文太郎
Lesen Sie 単独行 (たんどくこう) von 加藤 文太郎 (かとうぶんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.799 Zeichen · 222 Bildschirme
一八九二メートルの出合からちょっと上は谷が細く、両側から雪崩の出そうなところである。ここを過ぎると丈の低い山はんの木のはえた広い谷で、全く開放されたような気がする。しかし雪のよく降る日ならここから上が最も危険なところであろう。蓮華岳側はあまり問題にならいが、針ノ木側は岩場もあり、そのうえ風陰なのでよく出るに違いない。山はんの木が少なくなるとだんだん傾斜が急になり、谷もいくつかの小谷に分れる。霧が晴れてきて、針ノ木峠の小屋が見え出したので迷うこともなく、小屋の右側の小谷を急なキック・ターンを繰返しながら登ったが、意外に時間がかかった。
針ノ木峠の小屋には黒部側に面した南窓から入る。蒲団は梁に掛けてあり、その上にゴザを冠せてあった。食糧や燃料は無いようである。雪は南側の窓のある方には随分入っていた。
一月六日 快晴 針ノ木峠の小屋よりスバリ岳往復三時間半 一一・〇〇小屋を出発 五・〇〇大町
今朝はすばらしい良いお天気なので針ノ木岳とスバリ岳に向って小屋を出る。随分風が強く、寒いのと急な登りなのでちょっと参った。針ノ木の頂上からスバリへ下る尾根は急に落ちているが、風が良く当るため夏道が出ているので簡単に下れる。