Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

声 (それと同時に戸の外――奥――で)今晩。ごめんねえ! チョックラここを開けて貰いとうござんす。急ぎの用があるんだ。ごめんなせえ! (戸を外から叩きにかかる。少しビックリした段六がくぐり戸を押えたまま不安そうな眼でお妙を見る。二人、眼で相談をする。戸をドンドン叩きはじめる外の男)

声 お留守ではねえ筈だ。開けて下せえ。おい!

段六 ……お前さん、どなただね?

声 入れてくれりゃわかるんだ。早く開けてくれ!

段六 オット、乱暴ぶっちゃ、いけねえ、何のご用か知らねえが、もう夜分だで、また明朝にして貰いてえ。

声 な、な、何をいっているんだ。そんな、お前……(いいながらくぐり戸を無理に押開け、段六を押退けて入って来た男、頬被り、素袷、道中差し、すそ取り、足拵え身軽にして、背中に兵児帯でグッタリ死んだように眠っている小さい男の子を十文字に負っている。入って来るなリブッツリ默つてしまって、ズカズカと四、五歩、土間から上りがまちに土足のままの片足をかけて、お妙を見、段六を見、それから家の中をジロジロ見廻している)

段六 (男の背中の子供を認めて)ああ、いけねえ、お前さま、子供さんを預かるのは俺がおことわり申します。