Japanische Klassiker mit Furigana
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こじょうのまひる
古城の真昼
野村 胡堂
Lesen Sie 古城の真昼 (こじょうのまひる) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.644 Zeichen · 28 Bildschirme
「蜂屋さん、仮にそう呼ばして貰いましょう……この城趾で、一昨年は山根老人を殺し、昨年は玉置春子を殺した真犯人を引渡しましょう」
生月は少し改まります。
「生月君、仮にそう呼ばして貰いましょう。御厚意有難う」
蜂屋文太郎はズカズカと、半ば気を喪った玉置子爵の傍に寄って、その肩に手を置きました。
「サア、起つんだ」
「無礼だろう。子爵玉置道高を何んと思う」
僅に起き上った玉置子爵は、この場の様子に気が付いて、ギョッとした様子でしたが、直ぐ気を換えて威猛高にこう怒鳴ります。
「二人殺しの真犯人」
自若とした蜂屋文太郎の声、
「何を証拠に」
「証拠は充分過ぎるほどある。最後の確証を握るために、骨を折って此処へおびき出したのだ。サア」
「君は何んだ、何の権利があって……」
「私は花房一郎だ」
新聞記者蜂屋文太郎と名乗る男は、当時名探偵として鳴らした、警視庁の花房一郎だったのです。
「お前は、山男の三治という前科者を買収して、二度までも邪魔者を殺させ、今日は吹矢で最後の一人を倒そうとしたろう。井戸の中に宝があることは解っても、謎を解くことが出来ないばかりに、謎を解きかけた人を見ると殺さずには居られなかったのだろう。