Japanische Klassiker mit Furigana
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のろいのダイヤモンド
呪の金剛石
野村 胡堂
Lesen Sie 呪の金剛石 (のろいのダイヤモンド) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.393 Zeichen · 28 Bildschirme
「無駄を苅って、大急ぎで筋を運んでくれ、それからどうした」
「道は一と筋、電車を馬場先門で降りる、本署なるもので聞くと、驚いちゃいけないよ、毛唐のボイロフの野郎ですか、あれなら今朝放還しましたよッと来た。春日野ゆかりを襲撃したのは、あの外人じゃありませんかと聞くと、ナーニ、いろいろ調べて見たが、金は逆様に振っても百も無し、宿へ置いたカバンには商売物の人造金の指環が二三十と、着換のシャツが二枚、疑う点も無いから放還した迄さ、まさか、あの薄汚さで、評判の春日野ゆかりと情的関係があったとも思えない。とこういう始末なんだ」
「それっ切りか」
「まだある、拘引される前に自動車に轢かれたそうで跛足を引いて居たが、裸にして調べると、左の大腿部をやられて、繃帯の上へヒドく血がにじんで居た。轢いた自動車は逃げて仕舞う、毛唐の事で相手の顔は勿論、自動車の番号も記憶して居ない、手当をしてやろうかというと――私強い、日本人のように泣かない、大丈夫――なんて生意気をいうから、そのまま放還してやった。轢き逃げ自動車も悪いが、ボイロフの野郎も負惜みが強過ぎる、とこうだ。よって件んの如し、ああ腹が減った」