Japanische Klassiker mit Furigana
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のろいのダイヤモンド
呪の金剛石
野村 胡堂
Lesen Sie 呪の金剛石 (のろいのダイヤモンド) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.393 Zeichen · 28 Bildschirme
「ところで、そのボイロフの居た室を、今晩私に貸してくれないか、室代はいくらでも出すが」
「こっちは、商売だからネ、それは構わないとも」
さすがにこの計画に驚いたと見えて、「足の勇」のやつが私の外套の腕を突きますが、そんな事には驚きません。狭い梯子段を上ると、裏二階の奥の別間、
「なかなか良い部屋じゃ無いか、これなら二三日は逗留してもいい」
というと、後からついて来た「足の勇」はますます助からないと言った顔で、眼を白黒させます。
話が極ると、急ぐ必要はありません、一度外へ出て、簡単な晩飯をすまして帰って来ると、木賃宿の帳場に似気ない、洋装の素晴らしい美人が、帳場の前に立って、何やら亭主にかけ合って居ります。それを尻目に例の裏二階の室へ入ると、後から続いて来た亭主、言い悪そうに、
「誠に申兼ねるが、あの下に居る女の方が、この室へ泊りたいと言うんだが、隣の室と代えて貰えまいかネ」と申します。恐ろしくズウズウしい男で、
「冗談言っちゃいけない、二三日は滞在する積りで、余分の前金まで払ったじゃないか、そんなかけ合は一切受付けないよ」
けんもほろろに撃退すると、ほうほうの体で引上げましたが、間もなく隣室へ、洋装美人とその従者らしい男を通したようで、