Japanische Klassiker mit Furigana
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme
「ちょっと来月分」
「ちょっと三月分」
「三百円貸しとくなはれ」
「あの、もし、五百円ほどなあ」
てんでに、勝手に、借り出しては、酒に、女に、自分たちの道楽に飲み、費い放題い、費いまくった。
しかも、昔の歩合制度と違って月給だから、ひと晩ひと晩のお客の多い少ないは自分たちの収入にはなんの関係もなくなっていた。
だんだん彼らは高座で、昔のような一生懸命なものを見せなくなった。
なにも彼もあなたまかせ。
そうした投げやりな心持ちでつとめるようになった。
いよいよ危い。
岡村の呟いていたような「とき」が、意外に早く押し寄せてくるぞ――。
海老団治は今松と飲むたんびにそう言っては義憤した。
もちろん、広い大阪の落語界である。
今度の組織に憤りを感じて、決然と加入を拒んだ大家や中堅もあるにはあった。
が、その烈々の士というものがまたみんな、どうだろう。
貧乏に耐え、困難に耐えて大阪落語の大旗を掲げ、一戦挑もうなんてそんな華々しい侍は、ただの一人とてなかった。
ある者は宿屋をはじめた。
ある者は小料理屋をはじめた。
永年溜め込んでいたお金を資本に、芸者屋をはじめるものもあった。