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Japanische Klassiker mit Furigana

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よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme

Aozora Bunko

シミジミその温かい師匠の心持ちが圓太郎の胸に流れ入ってきて、ジーンと目頭が熱くなった。

「お前、鳥越のお松さんをお知りだろう」

圓朝は言った。鳥越のお松は浮世節語りで、もう四十七、八の大年増。デクデクに肥って小金を貯めていると評判だった。

「お松さんならよく知っています」

「お前とは年が違いすぎるが亭主を欲しがってるということだから、話をしてみたら圓太郎さんなんかと断られてしまった」

面白そうに圓朝は笑った。

ヤレヤレ。あのデクデクお松に断られりゃ世話ァねえ。嘲るような笑いがおのずと圓太郎も口もとへうかんできた。

「それに新内のお舟。手踊りのお京。手品の春之助。いろいろ訊いてみたけれど、帯に短し襷に長しでねエ」

「…………」

フン。どうせみんな先様からお払い箱なンだろう面白くもねえ。心のなかで圓太郎はふてくされていた。

「…………」

「ところがお前、捨てる神があれば拾う神がある。世のなかは面白いねエ。あの、ホラ、常磐津の文字捨ねエ」

いよいよいけねえ。常磐津の文字捨は五十八だよ。

「あの文字捨に言われて気がついたンだけれど」

なんだ、お捨婆さんじゃなかったのか。