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Japanische Klassiker mit Furigana

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よせ

圓太郎馬車 正岡容寄席小説集

正岡 容

Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうだい、おい、師匠の容態は」

新聞紙に包んだものをぶら下げて、勝手元から顔中が鼻ばかりみたような飄逸な顔を見せたのは、滑稽噺とすててこに市井の麒麟児と歌われそめた三遊亭圓遊だった。

「いけねえんだ。まるっきり、もののあいろがつかねえもの」

「あと十日とは、もつめえよ」

氷を砕いていた圓生と勢朝改め圓楽は、代わるがわる圓遊の顔を見上げて言った。

「そんなにひどいのかい」

「なにしろお前、五、六日、そうだ両国の川開き前後からだ、花火が見てえ見てえって、子どものように駄々をこねて困るんだよ。そのくせ、物干しへ連れて上がったって、仰向いて空を見る気力なんざあ、とてもおあんなさらねえんだがね。なにしろ、花火花火って取っ憑かれたようなんだよ」

悲しそうに圓楽は口を尖らせた。

「さ、それをちょっとさるところから聞いたから、今日は師匠の土産に、これを持ってきたんだよ」

新聞紙包を差し出して圓遊は、

「線香花火がたくさん入ってるんだ。これなら、師匠の枕もとで楽に上げられるだろう」

「なるほど、こいつはオツリキだ。線香花火たあ、いい趣向だ」

「やっぱり圓遊は圓遊だけのことがあるね」