Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme
現に、今松の兄弟子の今朝には、こんな話がある。
「親子のつんぼ」という小噺。
つんぼの親父が、つんぼの倅に向かって、
「倅や今、向こうを通ったのは、横丁の源兵衛さんじゃないかえ」
言うと倅が、
「なあに、今向こうを通ったのは、横丁の源兵衛さんだよ」
「アアそうか」
親父コクリと肯いて、
「俺はまた、横丁の源兵衛さんだと思ったよ」
……たったこれだけの小噺であるが、今朝、この噺を覚えるのにじつに六カ月かかった。
それでも師匠の気に入らず、とうとうオジャンになってしまった。
あまり毎日毎日、時刻を定めてはやってきて、
「今向こうを通ったのは横丁の源兵衛さんで……」
とやるもので、とうとうしまいにはこの今朝が入谷の助六の宅の横へ曲ってくると、遊んでいる近所の子供たちが、
「ヤー横丁の源兵衛さんが来やがった」
……でも、まだそこまではいいとして、ある朝、助六が隣の家の婆さんと垣根越しに挨拶していたら、その婆さん。
「あのおッ師匠さん、もっと大きな声でおっしゃってくださいましよ、私しゃ至って横丁の源兵衛さんのほうで……」
「…………」
これにはさすがの助六が参ってしまった。