Japanische Klassiker mit Furigana
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とさのくにばしら
土佐の国柱
山本 周五郎
Lesen Sie 土佐の国柱 (とさのくにばしら) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.375 Zeichen · 35 Bildschirme
十一
「…………」小弥太は雷火に撃たれた如く、総身を震わせながら、斧兵衛の白髪首を見下ろしていた。
十一
同年九月二十日。
月輪山真如寺に於て一豊の三周忌が行われた席上、小弥太は休息の間で、忠義に人払いの目通りを願い出た。……そして、涙と共に、斧兵衛叛逆の真相を伝えた。
忠義は、むろん直ぐに信じられなかった。
「……大通院さまは、御他界の数日前、斧兵衛を召されて追腹を許すと仰せられました。しかし、それには土産が要る。三年のあいだに土産を拵えて追って参れ……そう仰せあそばされたそうにございます」
「それがあの叛逆だと申すのか」
「土佐の各地に根強い勢力を持って、お家に反抗する豪族どもは、尋常一様の手段で帰服する気色がございません。斧兵衛は追腹すべき命を延ばし、これら土豪たちと謀反を計ったうえ、ひとところに集めて自分もろとも、一挙に禍根を亡ぼしたのでございます。……娘小百合がその密謀を知りましたのは偶然のことでなく、斧兵衛が態と知れるように計りましたので、娘の口から私に伝わることを承知のうえと存じます。……最期に臨んで『最早お家は万歳』と申しました時の、斧兵衛の静かな、笑を湛えた顔が今でも、私の眼にははっきり見えまする」