Japanische Klassiker mit Furigana
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じごくふうけい
地獄風景
江戸川 乱歩
Lesen Sie 地獄風景 (じごくふうけい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 53.774 Zeichen · 108 Bildschirme
そして、風船から降り様として、繩梯子に足をかけるかかけないに、突然弾丸の様に墜落してしまったんだ」
「すると、君は見ていたのかい」
「イヤ、僕が見たら、今までうっちゃって置きゃあしない。子供が見たんだ。炊事場の婆さんの小せがれが見たというんだ。この子だよ」
雷蔵が六七歳の男の子の頭を押さえて見せた。
「どうも誠にすまねえことでございます。子供の云うことだで、気にも止めねえでいましたら、やっぱりこんな恐ろしいことが……」
子供の母親が、頻りと詫び言をするのを聞き流して、治良右衛門は鼻たれ小僧の頭をなでながら、質問を始めた。
「坊や、いい子だね。この姉ちゃんが、風船の上で、遠眼鏡を見ていたのかい」
「ウン、そうだよ。一生懸命に見ていたよ」
子供は存外ハッキリ答える。
「どっちの方を見ていたの?」
「あっちの方」
子供の指さす方角には、例の殺人迷路があるばかりだ。
「あっちだね。間違いないね」
「ウン、あっちばかり見ていたよ」
「大野君、折枝さんは風船の上から、ラビリンズを研究していたのかも知れない。上から覗けば、迷路の地図が、ハッキリ分るからね」
「だが、朝っぱらから、何を酔狂にそんなことを」