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Japanische Klassiker mit Furigana

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ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme

Aozora Bunko

おかしいですね」

「御主人、これはただ事ではありませんぞ。守君は、なかなかしっかりした敏捷な方だ。それに犯罪に深い興味を持っておられる程だから、仮令どんな故障が起ろうとも、女子供ではあるまいし、今まで音沙汰がないというのは実に妙ですて。電話もかからないとすると。若しや……」

「若しや、どうだとおっしゃるのです」

「お気の毒ですが、犯人の手が伸びたと考える外ありません。一種の復讐ですね。犯罪の邪魔立てをする小癪な奴という訳でしょうて。殊に守君は珠子さんの兄さんじゃからね。又、春川月子の場合、警察に告げ知らせたのも守君じゃ。犯人の復讐ですよ、これは」

老探偵は、復讐という言葉に、不自然に力をこめて、彼自身が当の犯人ででもある様に、意地悪く断言した。

操一氏は、事業の上では恐れを知らぬつわものであったけれど、二人の子供が二人とも、妖虫の毒手にかかるのかと思うと、流石にうろたえないではいられなかった。

直ちに警視庁に電話をかけさせ、自身電話口に立って、この新たに突発した変事を知らせ、守青年の保護を依頼した。

「警察からも人が来てくれる相です。あなたにも御協力を願って、何としても犯人を探し出さなければなりません」