Japanische Klassiker mit Furigana
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ようちゅう
妖虫
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖虫 (ようちゅう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 120.290 Zeichen · 239 Bildschirme
馬鹿だな。ここへ来てまで顔を隠している奴があるものか」
偽探偵は手下の小男を呶鳴りつけた。自動車の運転手を勤めていたこの少し薄のろらしい男は、さい前から、この場の有様を、芝居でも見物するように、暗い隅っこに身をよけて、ボンヤリと立ちつくしていたのだ。
「そんなにポンポン云わなくっても、今手伝うよ。だが親方、仲間はこれっ切りなのかい」
小男が隅の方から、ノロノロと訊ねた。
「極っているじゃねえか。俺達三人限りよ。のっぽは入口の見張番をしているんだから、残る所は三人じゃねえか。三人では不足だとでもいうのかい。何をつまらねえことを聞いているんだ」
偽の三笠探偵が叱りつけた。
「本当かい。俺あ又、もっと外の仲間が、その辺の藪の中に隠れているんだと思った」
それを聞くと青眼鏡が陰気に笑った。
「ハハハ……、変な野郎だな。俺達の人数がそんなに気になるのかい。どうしてもお前の手を借りなけゃ、外には手伝いなんかいやしねえよ。よく見るがいい、娘の外には、三人限りじゃねえか。この張子の岩とでも四人限りだ。ハハハ……」
青眼鏡は変な洒落を云いながら、その小道具の青い岩をポンポンと叩いて見せた。