Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

よめとりにだいき

嫁取り二代記

山本 周五郎

Lesen Sie 嫁取り二代記 (よめとりにだいき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.763 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうぞ、お願いです伯父上」

直次郎は素早く逃げながら、「可哀そうな身上の女なのです、屋敷へ置いても決して牧屋家の不為になるような事はありません、どうか面倒を見てやってください」

肥っている勘兵衛は顔を赧くいきませながら懸命に追いかける、しかし若い直次郎の足に及ぶ筈がない、築山を三遍ばかり追い廻すと、息苦しくなって眼が眩んで、ぺたりと芝生の上へ尻餅をついてしまった。

「あ、危い!」

直次郎は駈寄って、「お怪我はありませんか、どこか痛めはなさいませんか」

「う、うるさい」

「水を持って参りましょうか」

「放せ、ひ、水など、要るか」

勘兵衛は肩で息をつきながら、「これまで、これまでにも、散々と苦いめを見せおって、また今度は、芸妓を引取れ……福山十五万二千石の国老たるわしに、芸妓を引取れとは、貴様どこまで、どこまでわしの胆を冷やす気だ、この次はぜんたい何を持出してくるんじゃ」

「実はそれなんです」

「な、なに――?」

「拙者このたび、殿の御参覲に江戸表へ御供を仰付かりました。ついては一年の在番中お笛をお預けいたしますゆえ、お手許にて篤と性質を御覧くだされ、拙者帰藩のうえ御得心が参りましたら妻に娶って頂きとう存じます」