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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

Lesen Sie 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 163.270 Zeichen · 325 Bildschirme

Aozora Bunko

「エーあの、何ともはや御勘弁を。忰めがあのどんな不都合を働きましたんでござんしょうか。ヘイ、ヘイ、申し訳ござんせんまことに」

もう花もほころびようぽかぽかとした午前、性急で汗っかきの圓太郎は丸顔いっぱいの汗をしきりにこぼれ松葉の手拭で拭きながら、薄暗い山城屋の店先へ腰を下ろした、心の中ではヤレヤレ野郎また何か仕出かしやがったなと店先にちょこなんとかしこまっている次郎吉のほうをチラチラ情なく見やりながら。

「見ておくれ、これ」

苦り切って糸瓜ほど長い黒い顔をした大番頭さんが、金箱のへりへ手を掛け少し傾けるようにして中を見せた。

表の反射で薄明るい金箱の中にはいくつもいくつも何か字の書いてある黒く汚れた紙包みが押し合い、へし合っていた。

「な、何でござんしょう、それ」

解せないもののように圓太郎は丸々とした頸を傾げた。

「お前さん方のほうのお給金、ワリとか何とかいうんだそうだね、その給金なのだこれ、この人がこしらえた……」

「ゲッ」

急にサーッと圓太郎顔いろを変えたかとおもうと、

「ト、とんでもねえ。……じゃじゃ番頭さん、コ、この餓鬼ァお店のお宝を給金にして、ダ、誰かあっしどもの仲間にでも運んでやってたんで」