Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうねんのひのひあい
少年の日の悲哀
小川 未明
Lesen Sie 少年の日の悲哀 (しょうねんのひのひあい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.186 Zeichen · 9 Bildschirme
二
これを見ると、もう三郎は、その猫をいじめるというような考えがまったくなくなってしまいました。そして、猫の頭をなでて、いつものごとくかわいがってやったのであります。
二
ボンは、おとなしい犬でありました。それにかかわらず、この犬を悪くいったのは、この隣のいじの悪いばあさん一人ではなかったのであります。もう一軒近所に、たいへんに犬を怖がる子供のある家がありました。ほかの子供らは、みな犬といっしょになって遊んでいましたのに、その子供だけは、どういうものか臆病者で、犬を見ると怖がっていたのです。そして、ボンが尾を振りながら、なつかしそうにその子供のそばへゆきますと、子供は犬の頭をなでてかわいがろうとせずに、火のつくように泣きたって家へ駆けこむのでありました。
「どうしたんだ。」
と、びっくりしてその子供の母親が家から飛び出してきます。すると子供は泣きじゃくりをしながら、
「犬が追っかけたんだ。」
といいます。母親はこれを聞いて、
「ほんとうに悪い犬だ。あっちへゆけ。」
といって、おとなしくしているボンを棒でなぐったり、また、ものをぶつけるまねなどをして追うのです。
「おばさん、犬はなにもしないんですよ。