Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あずさがわのじょうりゅう

山岳紀行文集 日本アルプス

小島 烏水

Lesen Sie 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) von 小島 烏水 (こじまうすい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 138.795 Zeichen · 274 Bildschirme

Aozora Bunko

烟が一と筋、山の向う側から立って、頂を舐めているが、その方の噴火口は、宿からは見えない。

山から眼を、宿の庭に移すと、それでも畑をこしらえて、葱がすこしばかり作ってある、唐松の苗も、植えてある、庭男に聞くと、焼岳が今のように荒れ出さない前には、この谷でも、馬鈴薯や大豆ぐらい、作れたものだそうだが、今ではもう、まるッきり見込がないとのことだ、物干棹には浴衣などが、干かしてある、梓川を隔てて、対岸の霞沢岳の頂は、坊主頭や半禿げの頭を、いくつか振り立てて、白雲母花崗岩の大露出が、いつも雪のように白くなっている、それも胸から以下は、隙き間もないように青い木を鎧っていて、麓には川楊の森林が、翠の葉を、川のおもてに捌いている、梓川は温泉宿の前まで来るうちに、多くの沢水をあつめ、この辺から太くなって、水嵩も増し、悠ったりと彎曲して、流れているのであるが、宿からは川楊の木立かくれに、河原が白く見え、せせらぐ水は、白樺や水楊の木の間から、翠の羽を一杯にひろげた孔雀のような、贅沢な誇りの緑を輝やかせて、かなりな傾斜を、スーイ、スーイとのして行く。

朝など、早く起きると、東の低い