Japanische Klassiker mit Furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lesen Sie 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 365.120 Zeichen · 728 Bildschirme
「悪かったらごめんなさいよ。だけどねえ、お前さんという人も、罪のふかい人だねえ、あのおせい様とかいう四十島田はお前さんにこれったけじゃあないか」お駒ちゃんは、歩きながら、じぶんの首へ手をやった。
「あんなに参っているとは、思わなかったよ。女同士だもの、眼いろでわからあね。嫉けてくるよ」
「何をいやがる。それもこれも、てめえに楽をさせようためのいわば商売じゃあねえか。あだやおろそかには思うめえぞ」
「はいはい。まことにありがとうございます――お前さんは、口がうまいからねえ。かなわないよ」
磯五とお駒ちゃんは、声をあわせて、笑った。そこは、御成街道が広小路にかわろうとする角であった。一方に、湯島天神の裏門へ登る坂みちが延びていた。そこのところに、辻待ちの駕籠屋が、戸板をめぐらして、股火をしていた。そこから、二梃拾って日本橋へ走らせた。いつのまにか、空気が寒くひき締まって、降雪を思わせていた。
二
品川の八つ山下の茶店のおやじは、ふと立ちどまった、旅によごれた浪人風の壮漢が、腰掛けに腰かけもしないで、いきなり、江戸で人を捜すのだが、誰か顔のひろい人はないかときくので、おどろいていた。